突然の異変:前立腺の悲鳴と、予期せぬ「入院宣告」
日頃から体調管理には気を配っていたつもりでしたが、明らかに「何かがおかしい」と感じる異変が私を襲ったのです。最初は「単なる加齢のせいだろう」と高を括っていましたが、状況は刻一刻と悪化の途を辿りました。
身体が発した「異常信号」
平熱は36度前半の私ですが、気づけば体温は37度を超え、さらに深刻な予兆が姿を現しました。ふとした瞬間に漂う尿の臭いが、まるでお魚のトロ箱のような強烈な生臭さに変わっていたのです。
さらには、膿のような混じり物が現れ、今朝ついに血尿まで……。
慌てて近所の泌尿器科を探しましたが、目に付くのは繁華街の裏路地にある、どこか入りにくい雰囲気のクリニックばかり。一刻を争う状況であることは百も承知でしたが、どうしても足が向きません。
「とりあえず市販薬で凌ごうか」と逃げ道を探しましたが、止まらない頻尿のせいで外出さえままなりません。「まずこのトイレ(排尿)を治してから病院へ行こう」などという、本末転倒な考えが頭をよぎるほど、私は混乱の極致にありました。
決死の思いで辿り着いた大病院
しかし、階段を降りるたびに響く関節の痛み、そして止まらない膿と出血。「これでは本当に手遅れになる」と意を決し、ようやく辿り着いたのは地域の中核を担う総合病院でした。
待合室は、私と同じように不安を抱えた高齢者で溢れ返っています。 CT、血液検査、尿検査、エコー……。矢継ぎ早に進む検査の波。後から来た患者さんに次々と先を越されながら、1時間以上の待ち時間を過ごしました。高鳴る鼓動を必死に抑えながら、「早く呼んでくれ」と心の中で念じ続けます。
「○○さん、診察室へどうぞ」
ついにその時が来ました。50代ほどに見える医師は、モニターに映る画像と数値を見つめたまま、淡々と問いかけてきます。 「どこが痛い?」「熱は?」 そして、思考が凍りつくような一言を告げたのです。
「今日から、入院できますか?」
混乱、そして急展開
頭が真っ白になりました。検査結果の詳細も聞かぬうちに入院? 私の体はそれほどまでに悪いのか? もしかして、癌……?
医師の説明によれば、前立腺に強い炎症があり、画像に影も見られるとのこと。「精密検査と治療のため、即入院が必要」という判断でした。私は慌てて「今日は車で来ている」「来週は外せない予定がある」と食い下がりましたが、結局は家族に連絡し、翌日からの入院を覚悟するしかありませんでした。
ところが、事態はそこから急展開を迎えます。 看護師さんが測った私の血圧は、極度の緊張からか180を超えていました。慌てた看護師さんに促されてお薬手帳を提示すると、医師の表情が変わりました。
私の持病やかかりつけ医の存在を知った医師は、こう切り出したのです。 「……紹介状を書きますから、いつもの病院へ行ってください。そちらで診てもらうのが一番でしょう」
その言葉の真意は、私には分かりません。大学病院でなければ手に負えないほどの重症なのか、それとも、私の体質を熟知している主治医に委ねるという配慮なのか。
不安の種が消えたわけではありません。しかし、「いつもの病院の方が安心だ」と自分に言い聞かせ、私は紹介状と一週間分の薬を握りしめ、逃げるように病院を後にしました。
---------------次回は掛かり付けの病院--------------------


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